
(45カフェ シフォンケーキ)

(45カフェ シフォンケーキ)
埼玉不動産の本川です。
先日、飲食店を独立して15年、現在は3店舗を経営されているオーナー様からご相談をいただきました。
ご相談内容
「取引先の金融機関から収益物件をすすめられている。融資も出ると言われたが、このまま買っていいものだろうか」
まず前提として、金融機関がすすめてくださるのはありがたいことです。本業でしっかり実績を積まれ、決算書が評価されているからこそのお話です。ただ、金融機関のお仕事は「融資をすること」であって、その物件が10年後20年後にどうなるかを保証する立場ではありません。物件そのものの目利きは、買う側で行う必要があります。
見るべきは「今の利回り」ではなく「これからの支出」
① 家賃は地域の相場に見合っているか
収益物件の資料には、たいてい現況の家賃と表面利回りが並んでいます。ここで確認したいのが、その家賃が本当に地域の相場に見合っているかどうかです。前オーナーが売却前に無理な条件で埋めていたり、相場より高い家賃のまま入居が続いていたりすると、退去のたびに家賃が下がり、想定した収支が崩れていきます。購入前には、各部屋の家賃と入居時期が分かる一覧(レントロール)を出してもらい、最近入居した部屋だけ家賃が高すぎないかを確認すると、無理な埋め方を見抜きやすくなります。
② 大規模修繕の時期
次に、大規模修繕です。外壁塗装や屋上防水は、建物の規模にもよりますが十数年に一度、まとまった金額がかかります。直近でいつ実施されたのか、次はいつごろになるのかで、購入後に必要な備えは大きく変わります。
③ 入居者の入れ替わり時の費用
そして意外と見落とされるのが、入居者の入れ替わり時にかかる費用です。原状回復だけでなく、今の相場で決めるにはエアコンや水まわり、独立洗面台などの設備をグレードアップしなければならない場合があります。飲食店でいえば、厨房機器の入れ替えや内装のリニューアルに近い感覚かもしれません。稼ぐための投資が、定期的に必要になります。
大切なのは、きちんとキャッシュフローが残る買い方
これらを踏まえたうえで、いちばんのポイントは「毎月、手元にお金が残る買い方をすること」です。

具体的には、自己資金をどれだけ入れて購入するかという判断になります。
借入を大きくする(フルローンに近い)
手元資金は温存できるが、返済が重い。家賃下落や空室、修繕が重なった瞬間に持ち出しが発生
自己資金を厚く入れる
返済に余裕が生まれ、多少の空室があっても収支は回る
「借りられる金額」と「借りていい金額」は別物です。
私どもがご相談を受けるときは、家賃が1割下がり、空室が想定より増え、修繕が前倒しで発生したとしても、それでも回るかというところまで見ていきます。
なお、「この物件は見送ります」とお伝えすることが、金融機関との取引に悪影響を及ぼすわけではありません。むしろ、数字を確かめたうえで判断される姿勢は、事業者としての評価につながるものだと思います。
本業が苦しいときに、助けてくれる存在に
収益物件が単体できちんとキャッシュフローを産むなら、それは本業とは別の、もう一本の収益の柱になります。
飲食業は、天候や景気、そして数年前のような予期せぬ出来事に大きく左右される業種です。売上が落ち込んだときにも、毎月家賃が入ってくる仕組みがあることの安心感は、経験されたオーナー様ほど実感されています。金融機関からの評価という意味でも、事業の安定性が増します。
すすめられたから買うのではなく、ご自身の目で数字を確かめて買う。それができれば、収益物件は心強い味方になります。
当社は創業から54年、さいたま市北区で2,000戸を超える賃貸住宅の管理に携わってきました。この地域で、どの間取りがいくらで決まっているのか、退去後にどの程度の費用がかかるのかは、日々の現場で見ています。また私自身もCFP®として、自己資金と借入のバランスや、本業と合わせた資金繰りまで含めてご相談をお受けしています。
物件の資料をお持ちいただければ、地域の家賃相場と照らし合わせながら、一緒に確認させていただきます。レントロールや修繕履歴など、お手元にある資料だけでも構いません。金融機関にお返事をする前の段階で、お気軽にご相談ください。
よくあるご質問
Q. 自己資金はどのくらい入れるのが目安でしょうか。
A. 物件の築年数や構造、家賃の水準によって変わりますので一律の正解はありませんが、家賃の下落や空室、修繕が重なっても返済に困らない水準かどうかを基準に考えるのがおすすめです。あわせて、購入時の諸費用と、当面の修繕に備える予備資金を別に確保しておくことをおすすめします。
Q. 大規模修繕の時期や費用は、購入前に分かるものですか。
A. 一棟物件であれば、売主様から修繕履歴の資料を出していただき、確認するのが基本です。過去の実施時期が分かれば、次回のおおよその目安が立ちます。資料が残っていない場合でも、築年数と現地の状態から想定を組み立てることは可能です。
Q. 本業が忙しく、管理まで手が回らないのですが。
A. 賃貸管理を当社のような管理会社にお任せいただければ、入居者募集から家賃の集金、退去時の対応まで代行いたします。オーナー様には、報告を受けて判断していただく形になりますので、本業に集中しながら運用していただけます。
暮らしとお金のご相談は当社の姉妹サービス「咲いたマネー」の無料FP相談もご活用ください。
